”高一の春②”
「実はな、凄い情報やねん
絶対、誰にも言うなよ。。」
「もったいぶるな！早よ言え！」
「まぁまぁ、慌てるな。。」
Mお君に徴集された
私、ヒデが
固唾を飲んで
小さな喫茶店の片隅で
頼んだコーラを待っている間に
本当に、我慢が出来ない
嬉しそうな顔で
切り出した、Mお君の話は
「あのな、ふっきゃん、ヒデ
お前ら金髪女性興味無いか？」
「金髪女性？外人か？」
「そや、外人や。
それもアメリカ人や。。」
「アメリカ人？」
そもそも、外人と言えば
”アメリカ人”くらいの
認識であった私達にとって
いくら神戸が「異人館」に
代表される 街であっても
外人さんを、見かける事など
そんなに、たくさん ある
時代では無いので
いつも見ていた外人さんの
それも金髪と言えば
当時、かなりの評判になっていた
映画「エマニエル夫人」が
幼い私達には
凄いインパクト！過ぎて
思わず、ヒデと私は
顔を見合わせたのです。。
「それがや。。
その金髪女子大生と
会いたないか？」
「俺らがか？」
「誰がおんねん
俺らに決まっとるやん」
「どうやって？」
「そこがポイントや。。」
「女子大生か？」
「まぁまぁ落ち着け。。
女子高生もおる。」
「女子高生？」
「まぁ、金髪美人だらけいうことや」
「そんな、夢みたいな事あるんか？」
「それはな、実はこれや！」
「何？何？英会話に
触れてみませんか？
無料！学生限定！
紅茶、ケーキ付！」
「まぁ、それだけちゃうねん
裏見てみ。。」
「なんやこれ！！」
「前回の時の写真や。。
全員金髪のアメリカ人で
それも女子大生 女子高生
ばっかりや！
それに比べ、この男の少なさ！」
「ホンマや。。金髪美女に囲まれてる
この日本人の嬉しそうな顔。。」
「高校生か？」
「全然、情けない顔してるやろ？」
「おうおう、ホンマや。。」
「それで、俺は電話したんや
そしたら、日本人とお話したいだけで。。
神戸在住の方達と仲良くなり
日本文化と交流したいのが目的やと」
「何で、女子ばっかり？」
「そうなんや、そこや！
そしたら、男性の外人も
来てるのは来てるけど
今のところ、女性が多く
一つのサークル？みたいに
なってるらしい。。」
「英会話にか？」
「英会話は英会話やけど
よく見てみ。。教会主催や。。」
「教会？キリストさんか？」
「そや、だからタダなんや！」
「ふーん。。そんなもんか。。」
あまりにも、幼い私達は
教会で英会話に触れて
金髪美女と紅茶！ケーキを
頂きながら、談笑！！
そこで仲良くなったら。。。。
「よし！！行こう！！」
となって
今度の日曜日に
行く約束をしたのです。
そして
「色んな妄想の一週間。。」
を過ごし、迎えた当日。。
その「夢の花園」の
ドアを開けると
そこには。。
続きは明日ね。
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Posted at 08:45
