【節分】
「ま、これが節分とゆうことで(笑)」
食事のあと
ピスタチオを片手に酎ハイを飲みながら
家内がつぶやいた
「今日は節分やったっけ?」
「そうやで恵方巻きの日、全く忘れてたわ」
朝から確定申告の資料一式を持ち
親戚の税理士さんに届けに行った
領収書や出納帳など細かく分別して
準備をしていた家内に
感謝しながら一日が終わった
なので今日が節分だとは
全く知らなかったのであります
しかし今更2人で
「鬼は外!福は内」とゆうのも考えられず
ピスタチオでいいか。となったのです
「子供たち豆まきなんかやってるんやろか?」
それぞれの家族を思い浮かべてみた
「どやろね?みんな忙しいんちゃう?」
ピスタチオを次々と口に入れながら
家内がつぶやく
「昔は大変やったね
豆があちこちに飛んでて(笑)」
「懐かしいな」
「じゃやっぱり豆まきやりますか?」
「ピスタチオで?」
「そう」
と、言うなりピスタチオを私にめがけ
「鬼は外!」
それを見ていた我が家のそらが
わんわん吠えながら
そのピスタチオを食べようとする
口に入れたら大変と慌ててピスタチオを探す
しかし興奮が冷めないそらが
わんわんと走りだす
「お父さん!じゃ庭に出て! 私投げるから」
家の中じゃそらが反応するので
この寒空の下少しだけ開けた隙間から
家内が私めがけて小さな声で
ピスタチオを2、3粒投げながら
「鬼は外。。」
邪悪な顔が笑いを堪えているのがわかる
悪魔のような儀式を終え
家の中に入ろうとすると
「あ!ピスタチオ拾って!猫が来るかもやから」
結果、なんとかこの暗闇の中
散らばったピスタチオを拾い
我が家の節分は終わったのであります
「これで邪気は払えたね(笑)」
だ、そうです
ま、いいか
最後までご愛読ありがとうございます
一度孫8人集めてやりたいくらいド派手に
凄いメイクして赤鬼になり
ピスタチオじゃなく豆で
楽しいやろなぁ。
Posted at 09:39