【夏も終わり】
「お父さんの楽しみがなくなるんやね」
たわしと洗剤を持って
階段を2、3段上がった時だった
家内の声がしたようでしたが
うまく聞き取れなかったので
「えっ?何か言った?」
階段から1階の廊下を覗きこむと
追いかけるように家内が現れ
「プールも終わりなんやなぁって。。
毎日の楽しみやったのにね」
「しゃぁないやろ。さすがに寒いわ(笑)」
「ホンマやね。。
今プール入ったら風邪引くわ(笑)」
昨晩の叩くような雨音で
夜中に目が覚めたついでに
トイレに行こうと立ち上がると
家内がパッと目を開け
「どうしたん?」
不思議に家内は昔から夜中に私に起こされても
いかにも私も起きていました
みたいな反応をするのです
「えっ?起きてたん?」
「起きてないよ。目が覚めた」
「すごい雨やで」
「ホンマやね。まぁこれでプールも終わりやね
可哀想。お父さん。じゃあね。おやすみ」
家内はそのまま何もなかったように
静かに目を閉じる
私はトイレに行く前に
西側の部屋のカーテンの隙間からプールに目をやる
カバーをかけているので
その上に大粒の雨が降っているのがわかる
「さすがに無理か。。」
何度も言って申し訳ないのですが
思い起こせば私にとって
子供たちからのプレゼントのこのプールに
毎日、毎日入り続け
ひとりで水鉄砲をした日もあった
どれくらい息を止めることが出来るか?
脚をつかずに何往復出来るか?
他人が見たら完全ドン引きであろう
この「幸せ自由空間スペシャル」が
夏の終わりと共に幕を閉じるのであります

幼い子供が大切な玩具を
取り上げられたように思っているのか
家内は私を不憫に思い
ここ1週間くらい雲を眺めてため息をつき
「もうお父さん。プールアカンね。」
まるで自分の楽しみを奪われたような顔になり
そのあとパッと振り返り私に
「大丈夫!大丈夫!明日は晴れるかもよ!」
満面の笑みを浮かべる
思い起こせば家内はいつでもそうなのだ
私が何かを落ち込むたび
全て前向きな言葉でありったけの笑顔でやり過ごす
その明るさに幾度助けられたかわからない

本日、3時間かけて丁寧にプールを洗い終え
階下に降りると同時にあれだけ曇っていたのに
急に晴れ間が見えたのであります
それを見て家内が
「お父さん!晴れてきた!晴れてきた!
入れるよ!もういっぺん溜めちゃえば!?」
丁寧にお断りさせていただきました
最後までご愛読ありがとうございます
案外明日くらいから晴れてきたりして。。
そんなことないか。。
さすがに夏も終わりだよな
真剣にご結婚をお考えの貴方
おせっかいな私達にお任せ下さい。
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Posted at 09:39