【エクレア】
「おじいちゃん！エクレア食べる？美味しいよ！」
「あぁ。。」
「さぁ！起き上がろうか？」
家内の甲高い声が響く
この父親が暮らす？ 施設の部屋で
私は家内の明るい声すらも
お昼過ぎならきっと寝ているだろう
お隣の方に聞こえはしないか？
起こしたりはしないだろうか？
そんなことを考えていたのです
「先生！絶対良い施設ですよ！
僕、心から推薦させていただきます！」
介護タクシーを経営している
前会員さんからご紹介いただいた
特養施設に周囲の方々のご協力の元
入所したのは一年以上も前のことなのです
年齢は88歳になり
ほんの数年前までは 「怪物か？」と言われるほど
元気良く動き回っていた父親が
母親が亡くなってから
身体が半分になったような気がするのです
忙しいことを理由に
なかなか父親が望むような面会回数にはならず
もっと行ける時間は取れるのですが
情け無いことに父親を見ることで
あまりの現実から目を離したくなるのかもしれません
ほとんど理解不能？なやりとりをしていることが
父親もきっと苦しいような気がするのです
施設に着く前に
父親に話しておきたいことをたくさん考え
ひ孫がはなまるをたくさん貰ったこと
ひ孫が逆上がりが出来たこと
ひ孫が幼稚園のクラスで人気者
孫の自慢や私の自慢？を 昔なら
「ホンマかいな！そりゃ凄い！
日本一や！ホンマ凄いな！」
その褒め方は、嘘とわかっていても（笑）
とても気持ち良くなったのです
しかし先日、父親に会いに行った瞬間
私の顔をジーッと見て下を向いたことで
その自慢話しすらも話せなかったのです
家内は私の気持ちを察したのか
買ってきた父親が好きな「エクレア」を
「ジャジャーン！
おじいちゃん！エクレアでーす！」
コンビニで買ってきた「エクレア」を出して
反応の少ない父親に一生懸命語るのです
その姿をなんだか見てられなくて
ベランダに出て
ひとり情け無いことにその様子を聞いていたのです
「あ！めっちゃこぼしてる！
エクレアくっちゃくちゃ！（笑）」
その明るさが私には嬉しいのです
最後までご愛読ありがとうございます
息子なんか今では何の役にも立たんよな親父。
真剣にご結婚をお考えの貴方
おせっかいな私達にお任せ下さい。
資料請求の方はこちらから
メールでお問い合わせの方はこちらから
ご来店ご予約の方はこちらから
お電話の方はこちら078-797-5398です
心よりお待ちしております。
Posted at 09:39