”お留守番も出来ない”
「ちょー君、お留守番しててね。
お父さんとお風呂屋さん行って来るからね」
「連れて行ったら？どうせスネるから。。」
「寒いし、今日はいいよ。置いてこ。」
「そっか。。」
私達夫婦のやり取りを
玄関の下駄箱前で 耳を澄まし
涙目で聞いている
我が家の愛犬チョコ。。
「そうなのか。。」
とため息が聞こえそうな
「ふ。う。ふ。う。」
と言いながら
「絶対に諦めない！」
と如何なる時も
玄関先で執拗に？粘るのだ。。
それも、家内では無く
私の目を、チワワ独特の
涙目で見ながら私に訴えるのだ。。
「どうして私だけに。。」
と思うのですが
私達が出掛け 玄関のドアが閉まるまで
絶対諦めないのです。
ところが、私達が仕事に向かう時は
いともあっさり、コタツの中に入り
「いってらっしゃい。。」
とも無きに等しく。。
出て来る気配すらないのです。。
「チョコ、わかってんのかな？
仕事って事。。」
と家内に聞くと
「多分ね。。この子。。
言葉わかるんやって。絶対。。」
しかし、本日は
「銭湯に行くのなら
僕は車で待ってるから。。」
と思っているのか。。
諦めが悪いのです。
「まぁ今日は寒いし、家に置いとこ。」
と、お留守番させたのが
イケなかった。。。
いつもの銭湯で、露天風呂に浸かり
(大体一人。。壁を隔て家内も一人)
「おーい、一人か？」
「うん。一人、今日も暇そうやね。ここ」
「仕方ないか。。日本人はやっぱり
銭湯やと思うけどな」
「ほんまそれ。」
なんて気分良く銭湯に入り
自宅に帰って来たら
「あ！お父さん！チョコ、オシッコ！！」
「あ。。。ほんまや。。。」
(この時、咄嗟にチョコ逃げろ！と思った)
「チョコ！！！チョコ！！！
何処に隠れてんの！！」
「もうええやん。。寒かったんちゃうか。。」
「アカン。アカン。。
絶対に怒っとかなアカンの！」
どうせ、炬燵の中やろ。。
と言いながら家内がめくると
耳が下がり
何故か尻尾を振っているチョコの姿が。。
「チョコ！！
誰が、ここでオシッコしたの！！！」
と鼻先を床に付けられ
怒られているチョコを
こうなると助ける事も出来ず。。
「ちょー君、どうしたの？
オシッコ出ちゃったん？」
と何故か責任？を感じ
出来れば、穏便に済ましたい私と
家内との温度差が開いている。。
「あんたが甘やすから
こんな事になるんでしょ！！」
と言い床を拭きだしながら
私を睨む…
「あんた。。って。。」
アカン。。絶望的。。
ここは静かにしておかなければ。。
こと、躾になると家内は
本当に厳しいのだ。。
いつもは穏やかに
「えべっさん」みたいな顔をして
過ごしている家内が
子供達にもそう。。
愛犬にしてもそう。。
躾には妥協が無いのだ。。
孫には、ゆるゆるなのに・・・
「お父さんには甘い。。」
と子供達に言われるも
「お父さんはいいの。」
と諦められているのか。。どうなのか。。
悲しいかな私には、基本、甘い家内が
チョコを叱っている。。
すると、毎回そうなのですが。。
怒られ終わり？のチョコが家内の側に立って
「この人が、基本悪いと思います。
何故なら僕を甘やかすからです。」
本当にそんな顔をするのです。。
「ちょー君。。お留守番出来なかったの？」
と私が優しく聞くと
チョコは家内の方に抱かれに行き。。
「お父さん。何か言ってるよ。。
僕を又、甘やかそうとしてる…」
みたいな顔をしたら
家内が抱き上げ
「チョコ、もうしたらアカンよ。」
チョコにキス。。すると
「する訳がない。。僕。。もう大人だから。。」
みたいな顔をするのです。
結果。。
チョコ→お留守番→オシッコちびり→
私が甘い→キス有り
と一連の流れがあり。。
二階に上がり
家内の布団の中で大きくいびき。。
私→寝る前→オシッコして寝る→
朝目覚め→オシッコ→キス無し
チワワなんか飼うんじゃなかった。。
最後までご愛読ありがとうございます。
お留守番ぐらいしててね。お兄さん。。
(いや。おじさんか。。)
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Posted at 09:39