【奇声】
「ぎゃぁぁあぁあーー!!」
それはまさに奇声だった。。
宅急便が届き、その差出人を確認し
「〇〇税理士事務所」とある
従兄である税理士さんが
今年も無事確定申告をしてくれた
「昭ちゃん、大丈夫、大丈夫!」
今まで何があっても
税のことだけではなく
私の人生の指南をしてくれる
唯一と言っていい大師匠なのであります
階段を上がり、玄関を開けた時
一瞬何があった?と思うような気配で
急いで家内の声の方台所に向かうと
身体が硬直したまま
「お父さん。。あれ。。」
指差す先にいたのは
「ムカデ」なのであります
「なんや。ムカデやん。(笑)
びっくりするわ」
家内は虫全体が苦手という訳ではなく
ゴギブリなどが出た時でも
私より勇ましく始末するくらいなのですが
とにかくこの「ムカデ」だけは
大大大嫌いなのであります
なんでも幼い時に田舎の家で寝ていた時
自分の布団にぴたっと落ちてきたことがあり
それ以来、恐怖でしかないらしいのです
仕方ないのでティッシュで掴み
拾いあげようとするとまさに
「信じられない。。」
とばかりにこれまた硬直した顔になり
「お父さん!!アカン!!アカン!!
死なんかったらどうするん!!
ゴミ箱なんか入れたら
生き返るかもしれんやん!!
そや!ハサミ!
ハサミ!で掴んで外に捨てて来て!
遠くの方に! ね、お願い!!」
家内の言われた通り
ムニュムニュ動き回るムカデを
軽くハサミにて持ち上げ
勝手口から慎重に運ぼうとドアを閉めた時に
あろうことか、ハサミに力が入り
あっ!と思いハサミを見ると
いるはずの「ムカデ」がいないのです!!
夜だったということもあり
どこを探してもいないのです。。
「ま、死んでるやろ」
と、都合よく思いこみ
まだ固まっている家内の元に帰ると
私の手元を覗き込むように
「お父さん。遠くに捨ててくれた?。。」
「あー。大丈夫。遠くに捨てた」
「あー良かった。。ありがとう」
まさか、この近辺にいるよとは言えず
この数日、とにかく奇声が聞こえないことを
祈っているのでございます
「頼む、出ないでください。ムカデさん」
最後までご愛読ありがとうございます
それにしても凄い奇声
ムカデの方が怖がるわ(笑)
Posted at 09:39