【さくら咲く日】
朝、冬の陽射しが暖かい
春がそこまで来ているよと
教えてくれているようだった
ひょっとして？ と庭に出てみると
さくらの花が待ちきれないとばかり
ゆらりと咲いていた
「お母さん、さくら咲いとうで」
「そーなん？」
と、言いながらも
わざわざ見に行くこともないのが
どこか家内らしいと妙に納得
そんなことがあったその朝
「お母さん、あのさ。。
最近肩凝り？ 腰の辺りも痛くて
ほら、ずっとデスクワークなんで
身体のあちこちが痛くて
前に実家で貰った湿布送ってくれへん？」
東京に住む次男からあった電話に
嬉しさを隠しきれない
満面の笑顔で 応えている家内
早速
「湿布だけって言うのも何やから
孫たちにもお菓子たくさん入れて
送ってやろーっと！」
そう言ってすぐさま跳ぶように
超スピーディーにカバンを持ち
買い物に出かけた家内
そのスピード感があまりに凄かったので
絶対的におヒマであろう娘に電話すると
ゲラゲラ笑いながら
「やっぱお父さん
完全に負けてますやん（笑）」
「凄いやろ（笑）勝てるかいな」
「それはそうと私たち月末帰るからね！
ひまいぶさくら」
「まだ自粛中や、帰ってくんな（笑）」
「会いたいくせに」
そんな話をしていたら
買い物かごにこれでもか！ と
お菓子を抱え重そうに
「よっこいせ」
とテーブルに広げ
「これが入るダンボールあったっけな？」
ガサガサと嬉しそうに探している家内
「お父さん、なんか手紙でも書いといて
私の代筆で（笑）」
「ハイハイ」
全ての準備が出来た！と、思ったら
またまた俊敏ダッシュで
宅配を頼もうとコンビニに行った家内が
「明日着くらしいよ」
と、嬉しそうな顔をした
その時、庭の桜を見つけたのか
晴れ渡るソプラノ声で
「お父さん！さくら咲いてるね！」
長いコロナの 一年があっという間に過ぎ
子供や孫に久しぶりに会えそうな予感。。
庭のさくらの花が
そのことを喜んでくれているような気がした
最後までご愛読ありがとうございます
春はもうすぐそこまで来ている
なんだか嬉しい
真剣にご結婚をお考えの貴方
おせっかいな私達にお任せ下さい！
心よりお待ちしております。
Posted at 09:39