【新年の食卓にて】
「お父さん、お昼ミートスパゲティにしよか?」
「おぉ。それいいやん」
今年は二人だけのお正月だったのですが
やはり長年の流れで
大晦日には明石の魚の棚に出かけ
「大将!こうてって!安しとくで!」
と、言われるがまま引き寄せられるように
お刺身やタコの煮付け
あらゆる海の幸を買い込み
そのまま明石焼のお兄ちゃんの
「いかがですか!!?どうぞ、どうぞ!」
に、スイスイ引きこまれ
気づいた時には路上の簡易テーブルにて
朝の10時過ぎには食べていた
「お父さん買い過ぎたんちゃう?(笑)」
「そんなもん大丈夫や!任せとけ!
みんなの分まで食べたるわ!」
その時がピークだった。。
すでに明石を出た時には少し胸焼けがしていた
家内が
「ちょっとだけ食べて」 と
明石焼を私にありがたくくれたので
トータル20個ほどを食べてしまったのです
それでも例年我が家は
元旦より大晦日に比重を置いているので
今晩が勝負なのであります
案の定、大晦日の夜
気持ち悪いほど食卓に並んだ時
「絶対無理。。」
と思ったのですが
ここは今回帰省が叶わなかった
子供達や孫たちの想いを乗せ
また考えられる最高の笑顔にて
「美味しそ!
お母さん一年ありがとうね。ご苦労様でした」
いくら長年連れ添っていても
丁寧に御礼を言うのが我が家のしきたりで
それを聞いた家内が
「いえいえ、お父さんこそ
いつもありがとうございます
さぁ、いただきますか」
家内はビールに口をつけ
私はお酒を一滴も飲めないので
たぷたぷに麦茶が入った
100均で買った大きなプラスチックグラスで
2人きりの大晦日が始まったのです
あとは皆様のご想像通り
早い段階でわたくしギブアップになり
それを見ていた家内が
「あーぁ。。
みんなが居てくれたら
あっというまやのになぁー」
と、やはりこれから
幾度と言われそうな嫌味を言われ
それでも翌日元旦には
次男夫婦からつきたてのおもち50個を
買って送ってくれたので
朝の7時過ぎからこれまた家内が
お雑煮に4個入れてくださり
「どう?もっと食べる?」
と、地獄絵図が展開されたのです
しかしさすがに家内も
お昼には膨満感たっぷりの私を察した?のか
冒頭の
「ミートスパゲティにしよか?」
になったのであります
それでも後ほどアイス珈琲を飲もうと
恐る恐る冷蔵庫を開けると
ガバッと食材がぎっしり詰まっていたのです
家内に気づかれないよう
私はゆっくり、本当にゆっくりと
冷蔵庫のドアを閉めたのであります
最後までご愛読ありがとうございます
誰か助けて!!
こんな私たちですが
今年もどうぞ宜しくお願い致します
Posted at 09:39