【大切にしたい風景】
「ここの蕎麦屋さんはな
多分50年は営業してると 思うで」
「そりゃ楽しみよね」
通称「神戸の台所」
と言われる市場に行って参りました
歩いてるだけで私は
異様にテンションが上がるのです
「はいらっしゃい！！
こうてって！安いで！安いで！」
「お兄ちゃん！ほらこれ！味見してんか！」
「さぶいなぁ。
今日はさぶいなぁ。
ハイよ！何しまひょ！」
昭和そのままが残っている
商店街を歩くのが私たちは大好きなのだ
威勢の良い声があちこちに聞こえてくるのが
耳に心地よくすーっと入ってくるのです
「このタコ天食べよか？」
「私もタコ天！」
「すいません
じゃあごめんやけど２枚だけちょうだい」
「ハイよ！今食べられまっすか？」
「そやねん、ちょっと食べとうて（笑）」
「じゃあ今から揚げたるわ、ちょっと待ってて！」
「そんなんええって、それでええって」
「そりゃ揚げたての方が美味しいがな
ま。ちょっと待ってて」
歩きながら頬張る私たちに
魚屋のおばあちゃんが
「美味しそやな。お兄ちゃん（笑）」
「そやろ（笑）」
そんな声かけがとても幸せを感じるのです
私が物心ついた遠い昔からあった風景が
どんどん消えていくたくさんの昭和の風景を
私たちは こよなく愛しているのですが
悲しいかな喫茶店や銭湯が時代と共に
ひとつづつ失せていく寂しさを感じるのです
しかし、たとえ誰もが
忘れ去ってもといえば大袈裟ですが
私たちは大切にしたいのです
それは「好きだから」
というような感情よりも
「大切にしたい」
こんな想いが身体の芯にドーンとあるのです
どれだけ時代が変わっても
誰がなんと言っても私たちは子供達や孫にも
守りたい、伝え続けたい
大切な風景がたくさんあるので
子供達が帰省のたびに
たとえ嫌がっても（笑）連れて行くのです
もうすぐだな。。
全員が揃うぞ
何処へ連れて行こうか？
最後までご愛読ありがとうございます
ちなみに冒頭の50年は営業している
お蕎麦自慢のお店で
家内はさんざんメニューを見て
お店のご主人に満開の笑顔で何の迷いもなく
「私は唐揚げ定食！！」
ズコッとテーブルから転げ落ちそうになりました
家内のこの天然さ。。
大切にした方が良いのだろうか？
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Posted at 09:39