【台風とパラソル】
「ぎゃあー！！お父さん風！風！パラソルが！」
2階に上がりカーテンを閉めに行った家内の
悲鳴が聞こえてきたのです
「どうした？！どうした！？」
先ほどお風呂を済ませパジャマでくつろぎ
選挙結果を見ようと
テレビの前で寝転んでいた私は
慌てて二階に上がると家内が
「お父さん！飛ぶよ！パラソル飛ぶ！」
2階のテラスに置いてあるパラソルが
右に左に今にも飛んでいきそうな勢いで
「ガガガ！ビョー！ビョーン！」
と、動きまくっているのです
「アカン！こりゃアカン！」
この家は高台にあり風の通り道になっているのか
経験したことのないような風が吹くのです
「どうすべきか？」
台風対策で頑丈にしているので
まさか飛ぶとは思わないのですが
家内にとっては、この「パラソル」は
特別な思い入れがあるパラソルなのであります
新居祝いに私たちが快適に過ごせるようにと
子供達がプレゼントしてくれた
大切なパラソルなのであります
なので「ま、大丈夫やろ」
そんなことは言えない訳で
もちろん私にとっても大切なパラソルなので
「お母さん！水着！水着持って来い！」
「はぁ？水着？」
「早よ！
パジャマで行ったらビチョビチョなるやろ！
早よ水着持って来い！」
「ハイよ！大丈夫？」
お風呂にも入ったけれど
ここは我が家の平和を守るためにも
水着に着替えて台風に立ち向かったのです
しかし目も開けられないほど風が吹き
全く思うようにいかないのです
「アカン！見えへん！」
と、言いながらも
光のある窓の向こうの家内に目を向けると
心配そうにしてると言いたいのですが
水着で頑張ってる？私がオカシイのか
笑い転げてるのです
「もう死にそ！」
そう言いながら
無事に紐をさらに頑丈に締め付け終了したのです
家内はずぶ濡れになり無事帰還した私を
「お父さん水着って、あったまいい！！
良かった！これで飛ばないねありがとう！」
大丈夫です。。
あなたの大切なパラソルは
どんなことあっても死守致したく存じます
最後までご愛読ありがとうございます
しかし凄い台風。。
みんな大丈夫だったろうか？
まさか水着はいないだろうな
真剣にご結婚をお考えの貴方
おせっかいな私達にお任せ下さい。
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Posted at 09:39