【宴のあと】
「お父さん、掃除するから
ベランダにチョコとおってね」
逃げるように2階に
チョコを抱えながら階段を上がり
ウトウトしていると
「ごぉぉぉぉおおおお！！！！」
次々と掃除をしていた家内の掃除機の爆音が
近づいて来たのです
寝たフリをしていたら家内が独り言のように
「あらっ？お父さん。。もう寝てるの？」
ハッキリと聞こえてはいたけど
「はぁ？何？」
こんな時は出来る限り疲れたフリをするのが
身の安全のためなのであります
もし元気そうな立ち振る舞いをすると
「お父さん、手伝う？」
掃除やる気満々の家内の実力の100分の一しか
今の私には応える力がない訳であります
子供達や孫、総勢１２人が
このゴールデンウイークに揃い
犬がチョコを含め３匹
賑やかで賑やかで。。
全ての力を出し切った筈の家内や私なのですが
大きく違うのは
「帰ったあと、宴のあと」の動きが
毎回感心するくらい違うのであります
子供達や孫たちの息吹？を
もう一度確かめるように
ゆっくりと丁寧に掃除を始めるのであります
「今度いつ帰ってくるかな？」
「ごはん美味しかったかな？」
「みんなゆっくり出来たかな？」
最後の出発になった次男を
新神戸の駅まで送り届けたあと
帰りの車内で静かに質問してくる家内に
絶対に言葉を間違うことなく
丁寧に返事をしていたのです
全員帰ったあとに訪れる家内の虚脱感は
毎回いかんともしがたくなのですが
こと掃除に関してはハッキリ申し上げて
鬼の形相？で片付けされていくのです
そして掃除が終わると
「やった！！綺麗になった！！スッキリ！！」
ゆっくり家中を見回して
感動の雄叫びをあげるのであります
毎回の事と言えど、私にはその宴のあとの掃除は
家内の気持ちの切り替えなんじゃないだろうか？
そんなことをここ数年想うようになったのです
一か月以上前から全員が揃うことを
楽しみの楽しみにしていた
家内ともちろん私もですが
家内にとってはあっという間に
全員がそれぞれの場所に戻り
２人の生活が始まるのですが
「跳ねるように跳ぶようにと動き周る
家族全員の お世話をしている」家内は
それはそれはイキイキとしているのです
「お母さんは凄い！！」
スーパーマンのように動く家内を
子供達がこれまた上手に褒めてくれることが
嬉しくてたまらないのです
２人の生活では
ここまでの家内への賛美はないのです
つくづく子供達には勝てないと
父親の私は思い知る訳であります
「やっぱり勝てんよな。。子供達には。。」
女々しく独り言を言う私に
「お父さん頑張れ！！お仕事頑張れ！！」
だって。。
ハイ頑張ります！ 毎回一緒。。（笑）
最後までご愛読ありがとうございます
そのあと娘から連絡
「お母さん化粧ポーチ忘れた！！送って！！」
毎回絶対のお約束のような
忘れ物を届け欲しい依頼
あれは何か意図があるのだろうか？
真剣にご結婚をお考えの貴方
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Posted at 09:39