【忘れんといてな】
「いつもおおきにな。
お兄ちゃん、また来てくれたんかいな。」
「そりゃ、お母さんに会いたいからな。」
「お兄ちゃん、いつものんでええか?」
そこはスターバックスでもなく
お洒落なカフェでもなく
まして、「よーこそいらっしゃいませ!」と
元気な店員さんがいる訳でもなく
「ざ!昭和」なレトロ?そんなものを通り超し
完全に時が止まったかのような
喫茶店なのです。

夫婦二人で40年以上営業されていて
置いてある全てが
愛おしくなる絶品の代物であるのです。
コーヒーフレッシュも、もちろん
シルバーのメッキにタプタプ?に入れられ
「お兄ちゃん、もうええか?」
私がコーヒーにミルクを注ぎ終えると
そのまま隣の人に「はい。ミルク。」
何故だか
隣の「週刊ポスト」の見開きのグラビアを
食い入るように見ているおじいちゃんが
私の顔を見て「ぺこり」と頭を下げるので
こちらも、「ぺこり」。。
メニューも、あり得ない設定で
ぜんざいはあるわ。 あんみつはあるわ
「レモンスカッシュ!」 「ミルクコーヒー」
「ソーダ水」。。
全てが昭和なメニューなのです。
何より来ているお客さんが良い!
ひとりで来ているお客さんの確率
90パーセント以上!
誰ひとり喋ることなく
もちろんスマホなど見ることもなく
ゆっくり煙草を燻らせ
スポーツ新聞を時間をかけて読み込み
あれっ。。帰るのかな?と思ったら
違うスポーツ新聞を読んでいた
別のお客さんがラックに戻したタイミングで
自分の新聞を戻し、取りに行く。。
そのラックまで行く足取りが何とも良いのだ。
その空間?その独特のお客さん同士の
会話はしてはいないけれど
誰もが
この朝の貴重な時間を誰の邪魔もせず
もちろん踏み込むことなく
愛おしいこのお店を共有しているのです。
そんなおばあちゃんも最近少しボケて来たのか
3日前にも行ったのに
「久しぶりやな。」と言われたり。。
サンドイッチモーニングを頼んだのに
ピーナッツトーストが出て来たり。。
しかし良いのです!
人知れず、小さなお店で40年以上
夫婦二人で頑張って来られたのです。
その全てが昭和のままであっても
継続することの大切さや
夫婦で仲良くやっていることに
私は教えられることが多いのです。
どれだけ時代が変わろうが
たとえピーナッツトーストが出てこようが
構わないのです!
こんな憩いの場を
日本人は失ってはいけないのです。
そんな大層な。。と思われようが、私は
銭湯であったり、市場であったり、喫茶店。。
こよなく一途に愛していきたいのです。
そこで頑張っている全ての方が
私に言っているような気がするのです
「忘れんといてな。」って。。
最後までご愛読ありがとうございます。
どうです? 一緒に行きませんか?
「忘れないよ。」って言いに。。
真剣にご結婚をお考えの貴方
おせっかいな私達にお任せ下さい。
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Posted at 09:39