【秘儀、鍼灸。】
「アカン。ちょっと腰が痛い。
あいたたた。。」
「大丈夫？」
最近。腰が重いなぁ。。と思いながらも
誤魔化し、誤魔化しで
過ごしていたのだけれど
一応定休日？の昨日
やはり、身体のケアも大事だなぁ。 と思い
以前、車で走っていた時
「鍼灸院」の看板を目にしていたので
「お母さん。針行ってくる。」
「針？鍼灸院？」
「そう。マッサージより
針でブスッとやったほうが早い。絶対。」
「怖くないの？」
「昔やった時、スッキリした記憶がある。」
「でも、ちゃんと調べた方がいいよ。
口コミサイトとか見て。」
「大丈夫や。
なんか、あそこ、いい予感がする。」
「そうかな。」
「一応、ホームページあるけど
実績が凄い！」
「実績？」
「そう。50年もこの道やってるらしい。」
「50年！？凄くない？いくつなんやろ？」
「このホームページの古い感！
まるで俺に来てくれ！と言ってる気がする」
「じゃぁ。行って来たら。」
もう、その時には
電話で予約をしかけていたのだ。
ところが、何回、コールしても
電話に出ない。。
数えて10回以上コールしただろうか？
「営業時間内よな？全然出ない。。」
と切ろうとしたその瞬間！
「はい。はい。」
「あ。。あの。
今日、予約大丈夫でしょうか？」
「ああ。。。あ。。今日ですか。。
あ。。あ。。まぁ宜しい。。」
アカン。。ボケとる！
完全におじいさんやないか！
「じゃぁ三時頃なら如何かな？」
「三時ですか。はい。大丈夫です。」
「じゃぁ三時にお越しなさい。」
もう。。こうなったら、ハズレれであろうが
このおじいさんを 見たい！
の思いの方が強くなり
午後三時が待ちきれなくなっていたのです。
家内に送ってもらい
遅れてはイケナイ。。と約10分前には
「鍼灸院」には着き。。ガラッと開けると
誰も居ない！
と思っていたら、60歳くらいの女性が
「あ。予約の方？」
「あ。。はい。」
電話はこの人だったのか？
いやいや違う。。
「先生！先生！
お越しになられましたよ！先生！」
見ると。
白いカーテンを開け。。
おじいちゃんが手招きをしてる。。
「う。。。ん。こちらじゃ。。」
出た！！完全におじいちゃんやないか！
足元がスロー過ぎる！
大丈夫なのか？
どう見ても80歳くらいやぞ。。
そう言えば、この道50年。。だった。。
そりゃ80歳にもなるわ。。 と考えていると。。
「裸になりなさい。下だけは穿いていなさい。」
「はい。上だけですね。
ここに寝るんですか？うつ向けですか？」
「うつ向けだ。。」
そう言いながらも私の身体を触りだした。。
「先生。あの。。今日。針ですよね。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「先生。腰が。ちょっと重い。。」
と言うと、先程の女性が
私の方にやって来て
「先生は耳が遠いのです。
大きな声で。もっと大きな声で！」
「あっ。そうなんですね。わかりました。。」
耳も遠い。。アカン。。アカン。。
ハズレかやはり。。。。
と思った瞬間！！
背中に感じたのは
水？濡れテイッシュ？
「え！！先生！！何でしょうか！！！！」
その大きな声が聞こえたのか
先生
「消毒じゃ。針をするんでの。。」
「あ。。消毒ですか！！
あ。びっくりしました！！」
「君は面白いな。。。
ところでこの辺りかな？」
「あっ！先生！そこです！そこです！」
ぴたりと、触れた、そのポイントは
まさしく！腰の痛い箇所！！
と、思った瞬間！
「チクっ。。」
「あ。。。。。あ。。。先生。。。あ。。。」
「痛いかな？」
「あ。。。あ。。。先生。。。
あ。。い。。。た。。。い。。」
「まぁ少しの我慢じゃ。。大丈夫だ！」
結果。。
その神の手！を持つ先生。。
聞けば今年80歳になる
鍼灸院の大大先生だった事が判明！！！
流れる様な治療の過程と
針治療が終わった後の、マッサージ！
これが、本当に80歳？とは思えない力で
約一時間の夢の様な、恍惚の時間を頂き。。
何度も頭を下げて帰る私を、見送って頂き
「君は面白い。また来なさい。ふむ。。」
と、おっしゃって頂き。。
治療を終え帰る時には
身体中から熱さ？を感じ
腰の方も かなり楽になっている。。
「秘儀や。。
さすが、50年。。
これが答えか。。」
あー楽しかった。。
凄いわ。。あの技は。。
最後までご愛読ありがとうございます。
仲良くなったので。また行こうと！ふふふ。。
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Posted at 09:39