【陽が沈むまで。①】
「4番サード長嶋!」
「長嶋ばっかりやないか!(笑)」
学校帰り、カバンの中に忍ばせた
使うだけ使い切った 少し固めのグローブ。
駆け足で、広場の公園まで
「陣地獲り」に行ったのにも関わらず
6年生が、一番、広い場所に
ホームベースから一塁、三塁に
器用に線を引いている。
「くそっ!またあいつらや。
しゃあない向こうや。向こう。行こ。」
「ふっきゃん。こうなったら
誰か先に早退さそか?」
「ほんまやな。
とっちんにでも行かそか?」
「おお!!そりゃええわ(笑)
とっちんやったら勉強しても
わからんしな(笑)」
「あいつ、ほんまにえげつないアホやで
こないだも 自分が何歳かわからんねん。
って言うてたで(笑)」
「ほんまかいな?
底抜けのアホやがな(笑)」
「まぁええわ。
今日の相手は三組や。ピッチャー誰や?」
「多分、ヘコビや。あいつが先投げよる。」
「なんでヘコビや?」
「ヘコビが、こないだ「つぼや」で
アイスクリーム買いよったんや。
その時な。。あいつホンマ、アホやで。。(笑)
今度おれが先発じゃ
ふっきゃん ボコボコに三振取ったるわ
って言いよったわ、アホやろ(笑)
バラしたらあかんちゅうねん(笑)」
「ヘコビが三振やと?俺にか?」
「ああ。ほんまや
きっちりこの前のお礼したる言うてたわ。
あいつ江夏か?
ふっきゃんに、この前。カツーンって
いわされたん わかってへんな。」
「あいつが江夏?
アホか。あんな小便ボール。
こっちは長嶋じゃ!って
言い返さんかったんか?」
「いやいやいや
言い返したろ思う前に帰りよったんや。
ほんまや。ふっきゃん。」
「まぁええわ。お前、今日皆んなに言うとけ
負けたら俺のバチキじゃって。」
「おお。言うとくわ、。。」
学校帰り、当時私の通った学校では
それぞれのクラスで草野球のチームを結成し
6クラスまでの各チームに男子の殆どが参加し
放課後、近くのグランドで、いわゆる
「三角ベース」の野球の試合が行われていた。
草野球と言っても
学校帰りにブラっと寄って遊ぶ?
そんな、生半可なものでは無く
そこには、男のメンツと意地と
当時は誰もが
「長嶋や王」であったあの時代。。
絶対に負けられない、野球が弱い
野球が下手 イコール、全ての人格までも?
否定されるくらいのものでした。
「あいつ、何割打ってんねん?」
「3割5分や。」
「天才やな。さすがやな。」
と言った具合で
逆に、どれだけ、ハンサムであっても
「あいつ、オカマ投げや。終わりや(笑)」
と 少なくとも、そのクラスでは
2度と日の目を見ないのであります。
そんなクラス対抗でも我々のクラスでは
かなりの野球馬鹿?の猛者達が
集まっていたのです。
私を含め、本気でこのまま
チームが出来上がっていたのです。
柴田、土井、王、長嶋、末次。。堀内
藤田平、安藤、カークランド、田淵。。江夏
皆んなが誰かの役割を果たしているんだ!
と 思いながら、毎日、野球の事ばかりを
考えていた?時代だったのです。
そんなクラス対抗の
正念場というべき3組との対決
「ヘコビか。。ぎりちゃんも
調子ええらしいやないか」
「ぎりちゃんか?ふっきゃん大丈夫か?」
「まぁ任せ。俺に任せ。」
何故か、その当時のクラスの監督に
指名されていた私。
(担任の先生指名)
「よっしゃー!お前ら行くで!
ボコボコに言わしたるで!」
「おお!!!!!!
よっしゃー!!!!」
それぞれが、それぞれのポジションに散る。。
「いよいよやな。。。」
続きは明日。。

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Posted at 09:39