”イグザエルにしましょ。”
「今日、予約大丈夫？一杯かな？」
「いえいえ、たまたま予約がハハハ！！
15時なら大丈夫です！」
私が足繁く通う、理髪店。
彼に散髪をしてもらうのも
何十回目になるのだろうか？
私が偶然見つけた
この「昭和全開！」なご主人の理髪店。
散髪技術はもとより
私はこの人の人柄が大好きなのだ。
4人の娘さんが居て
朝早くから夜遅くまでひたすらハサミを持って
頑張るその姿に頭が下がるのであります。
何より、一切の手抜きが無い！
私の「産まれたてのヒヨコ」みたいな
頭であってもそれはそれは丁寧に
チョキチョキしてくれるのであります。
ところがひとつ問題？があるのは
ここのご主人の
「昭和全開！」
「親父ギャグ」
「アナログ」
が止まらないのであります。
携帯電話はおろか、インターネットすらも
全く使う事が出来ず
時代が完全に止まっていると
見受けるのでありまして
年頃の娘さんに
全くついていけないどころか
私が聞く以上
置き去りに？されているのです。
もちろん、店内にはテレビすらなく
ラジオが音量小さくかけられていて
それも聞いているのか、いないのか？
そこに一歩踏み入れた時
ふーっと「昭和」が香るのであります。
遠い昔に通った近所の散髪屋さん。。
何年も通い「大きなったなぁ。。」と
丸坊主にしてくれた散髪屋さん。。
味気ない、オートメーション化された
理髪店とは違う 何か。。
それはきっと愛！なのです。
「旦那、今回はだいぶ空きましたね？
一ヶ月経ってますけそ。。」
「ますけそ？」
「へい。覚えてマンション」
「そんなになるかな？」
「ちょっと儲け過ぎちゃいますか？
お願いしますよ。
忘れんとっと下さいな（笑）」
「忘れるかいな。儲かるかいな（笑）」
なんてやり取りをしながら
ここの店主は、私の髪の毛を触りながら
髪の状態を探っているのだ。。
きっとそうなのだ。。
触れながら「今回の髪の状態は。。」
と考えているのだ。。
でも、もちろん
そんな事は絶対に言わないのです。
プロとしての意識が高いのです。
髪を切るだけでは無く
何故、自分が選ばれているか？を
彼は知っている様な気がするのです。
一切の広告をする事も無く
ただ口コミだけで個客を掴み
当初 飛び込みで行っても
「いつでもだいじょうび！」
と言っていた このお店が
当日の予約では
かなりの確率で取る事すら不可能な
繁盛店になっているのです。
「君こそ。儲かってるんちゃうか？（笑）」
「勘弁して下さいよ。旦那。（笑）
それはそうと今日はどうします？」
「何が？」
「いやぁ髪型。」
「いつも一緒やないか（笑）」
「いやぁ今日は、旦那！
思い切ってイグザエルにしますか（笑）」
「イグザエル？」
「ハイ！（笑）」
「EXILEちゃうんか？」
「そうです！それです！イグザエルです！」
最後までご愛読ありがとうございます。
わざとちゃうか？ イグザエルて。。。。
まぁ彼ならあるか。。（笑）
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Posted at 09:39