“よくお会いするのですが。。。”
「あ、えらい、よそ行きなカッコして
何処いきまんの？」
「いやぁ、仕事中でちょっと。。」
「今度、ええのん釣れた
ら持っていくからな」
「お父さん、お願いしますよ、
ホンマに」
このお父さん
定年を過ぎ、
年の頃は75歳くらいの
朝、愛犬の散歩に行くと
お父さんもラブラドールを連れ
毎朝頑張って散歩しているので
こちらが、その散歩コースに行くと
必ずと言っていい程お会いするのです。
もちろん、時間帯もあるのでしょうが
何故か如何なる時間帯に行っても
ベンチに座り私が行くと、
この辺りは（舞子・垂水）
海が目の前にある散歩コースなので
いつもの様に
「待っとったんやで！
今日も釣り行ってくるからな」と
まるで、私に
「言っておかないといけない！」とでも
思っているのか、かれこれ
2年間も「釣りの話」をするのです。
初めは、犬の話だったのですが、
それから家族の話になり
メインになっているのです。
私がそんなに興味が無いのに、
釣りのキャップを見たので
「お父さん釣り上手そうやね、
今は何が釣れるん？
ヘェ〜、運が良かったらチヌが釣れますの？
ダメでも坊主はないと、ヘェ〜」
「まぁ、釣りは好きというより、
好きにならせたな魚が。。俺に」
「そんなもんですか？
僕なんか全然ですわ
どっちか言ったら苦手ですわ」
「まぁ、魚に話掛けれる様になった
ら自然と釣れまんな」
「魚としゃべれますの？」
「まぁわからんでもないわな」
そんなやり取りの後
決まってお父さん
「ええのん、釣れたら結婚相談所に
持って行ったるわ
場所も大体解ってるしな」
「一回ホンマ
寄って下さいよお父さん。。」
こんなやり取りをして早2年
一度も「釣果」を見た事もなく、
ましてオフイスに来た事もなく・・・
それが本日、散歩中ではなく、
駅前でバッタリお会いしたので
「いつなったら、美味しい刺身
持って来てくれますのん？」
「それがなぁホンマに
あんたんとこの相談所
やっとわかった、この前
ホンマにわかったから大丈夫
まかせとき、
名前なんやった？
確かべ、べ、べ
ベシ何やった？」
アカン、全然アカン。。
私はからかわれているのか？
それとも愛されているのか？
最後にお父さん
「最近はー寒いから
行く気になりよらんのじゃ」
「お父さんそれやったら
いつ行きますの？」
「まぁ魚が誘うてくるやろ」
あかん、完全にあかん。。
「この人、釣り苦手や。。」
そんな気がする、今。。
いい人なんやけどな。。
何で、釣りが得意なキャラを
頑張るのだろうか？
こんなお父さんが大好きなのです。
最後までご愛読ありがとうございました。
そう言えば
「釣り」してるの見た事ない！！
