”それって生きてますやん!”
遠い昔、どんなメンバーかも
忘れたのですが確か兄を含め
草野球の同志で行きつけの
居酒屋(ちなみに、私は飲めません。。)に
打ち上げか何かで行ったときなのですが
そこの居酒屋「たぬき」
ここのオヤジの料理は抜群に美味い
その当時の付き出しにしろ、
本日のお勧めの一品にしろ
「鮮度にこだわってまっさかいな、
いつも大勢で来てくれておおきに」
と、ザ!職人という今では
数少ないこだわりのオヤジで
「ここの料理は最高やなぁ、
ほんまええ味やで」と。。。
料理のうんちく、
良し悪しに関しては
かなり手厳しい
一つ違いの兄でさえ
足繁く通う居酒屋「たぬき」
オヤジは、
「嘘やろ~」
と思うくらいの。。
暖簾をくぐると、完全に
顔が「たぬき」が乗り移った顔で、
どこからどう見ても
「たぬき」なのです。
人にお勧めする時も必ず
「めっちゃ美味いから行ってみ、
そのかわりおっさんの顔見て
笑たらあかんで、たぬきそのもの
やから。」
と言って紹介するのですが
必ず、誰もが
その風貌に唖然とするのです。
話はそれましたが、
その日オヤジは
かなりの機嫌の良さ!
「今日は、オヤジ機嫌ええで、
こんな日はええのん
食べさせてくれるで」
そうなんです!
オヤジは商売関係無く、
「美味いもんは美味い!」
と徹底的にこだわっているので
値段なんて関係ない!
その日仕入れた最高のものを、
若い私達に惜しげも無く
出してくれるのです。
「ヒヒヒ。。今日は何やろ?」
と期待していたら
オヤジ程なくして、
奥に入ったと思ったら
何と!!!!
生きたニワトリ捕まえて
首の所をぎゅっと締めながら
持ってくるやないですか!
「これが美味いねん、
今からこれを締めて
焼き鳥にしたるからな、
なんやったら君、締めるか?」
「はぁ!!!?、
そんなん無理、無理
それって生きてますやん!!」
オヤジ不思議そうな顔して、
「せっかく君らにも手伝って
もらおうと思ってたのに。。。」
と言いながら
目の前でニワトリの首を
完全に締めだしたのです。。。
ニワトリは最後に
「クエー、クエー」と鳴き、
息絶えたのです。。。
(読者の皆様、あまりの残酷な
描写で申し訳ないです)
「さぁ、食べよか」。。。
「そんなん、無理、絶対無理」
それ以来、
足が遠ざかったのですが
オヤジのあまりにもの
鮮度へのこだわりが、
こんな事態になったのですが。。。
あのオヤジさん元気だろうか。。。
最後までご愛読ありがとうございました。
今日は焼き鳥はやめよう!