【アーケードの隙間から】
「奥さん買うてって!!安するで!!」
魚屋さんの威勢の良いかけ声がこだまする
あれだけ疎らだった商店街に人が
以前ほどではないにしろ私が見る限り
人が戻ってきたような気がしたのです
「お兄ちゃんまけとくで」
お兄ちゃん!!
私がお兄ちゃん!!
何と素晴らしい!
思わずかけより握手をしたくなった
「この商店街も大変やろね。。」
コロナがピークだった春先
家内が寂しそうに呟いた
私たちの昭和がどんどん消えていく
銭湯や古いお店がひとたまりもなく
目の前で無くなっていく
その寂しさは何とも言いがたく
どうにもならない現実に無力感を感じ
それでも時代に抗うと言いながら
夫婦でその場で一生懸命働いている人たちの
笑顔を見たく足を運ぶのであります
そこには人の触れ合いがあり温もりがあるのです
昔、日常だった風景が
私たちには忘れられないのであります
「じゃぁ、これ全部いただくわ」
「ほんまでっか!!」
多分夫婦で食べきれないほどのお刺身を買い
それでもそれで良いと思うと
言ってくれる家内にありがたく
お財布を広げた時ふと私が上を見上げると
まるでまだまだ負けてはいないというように
その商店街のアーケードの隙間から
日が差していたのです
最後までご愛読ありがとうございます
皆様是非商店街に参りましょう!!
そこには愛がありますぞ!
Posted at 09:39