【にら餃子】
「お父さん
ホンマにこの餃子好きよね!(笑)」
食卓にドーン!と広がるこの餃子の光景を
先週から数え3回目か。。と心の中で呟いた
「やっぱりこんな時やから
冷凍食品はある程度買っとかんとあかんで」
「そうよね。。」
コロナの影響で暇に拍車がかかっている私が
ノコノコと近所にある業務スーパーについて行った
夕飯の買い物はいつもはひとり速攻で
弾丸のスピードにて
「もう帰ってきたん?」と思わせる家内が
「お父さんも行く?」
と珍しく私を誘ったのです
その業務スーパーで家内とはぐれ
ひとり商品を見ていると
私の目に止まったのが
「にら餃子198円!!」
何というお安さなのだ!!
こんな非常事態なので贅沢など出来ない!!
今の私など198円で充分!!と思って
そのタイミングで家内が近くに来たので
「今日、この餃子にしよ、なんか簡単そうやで」
「あら、簡単そうやね、じゃぁこれも買っとくね」
「これだけでええで、今日は
このひとパックで
二人で食べられへんぐらいあるで」
「お父さん、この餃子だけでええのん?」
「あぁ、もちろんやん」
「それは楽勝!!」
家内のその笑顔を見た時
長い自粛生活で朝昼晩とせっせせっせと自炊し
外食もままならないのは仕方ないとして
この餃子だけで充分!に
喜びの反応があったのが嬉しくて
その晩、それでも苦労して
餃子の羽根をつけてくれ見事に焼き上がった
そのにら餃子を一口食した
私の顔を覗きこんでいる家内にここは派手にと
「これは美味い!!!
にら餃子!!!最高!!!
お母さんも早よ食べてみい」
「ウソ!ホンマ?そんなに美味しいん?」
「どう?」
「美味しい、美味しい!」
「これで198円は素晴らしすぎ!!」
「お父さん、そんなに餃子好きやったっけ?」
そうなのです
実はそんなに餃子が大好き!!でもない私ですが
「この餃子ならなんぼでも食べれるわ」
と、言うと
「じゃあお父さん、20個食べたら良いよ
私10個も食べたらお腹一杯になる
ビールも飲んでるから」
その時、余計なことを言うんじゃなかった。。。
「あ。そうなん
こんなサイズやったらなんぼでも食べれるで
足りんくらいやな」
「えっ!そうなん!
じゃぁ私、7個で良いや
お父さん23個食べて」
23個。。。
すでに、このにら餃子
10個目くらいを口にしていた私は
今更「こんなに餃子ばっか食えるか」とは言えず
「ラッキー!!」
と心にもないことを言ってしまったのです
しかしなんとか23個を胸焼けしていることを
家内に気づかれないように 一個ずつ
「美味い!!」
と食べ終えたら
その姿に感動したのか
もう一度確かめるように家内が
「お父さん、そんなに美味しいの?」
「あぁ、もちろんじゃ!
毎日でもええわ!このにら餃子なら」
「毎日でもええの?!
それは言い過ぎでしょ?(笑)」
そこで引くに引けずになった私は
「マジで、毎日食べたいくらいなんで
また買っといて、このにら餃子
明日でもええで」
「明日も食べるん?」
「これはマジや、明日も食べる!」
翌日、家内は私を確かめるように
またもやにら餃子がメインの料理とは別に
今度は5個焼いて出てきたのです
そこで、ここは
「ゴメン、そんなに毎日食べれません」
と 言えば良かったのに
「餃子だけでええのに」
と言ってしまった私を
半笑いにて受け流そうとした家内に
「マジで、毎日でもええねんで」
「フーン。。
私、そんな毎日餃子ばっか要らない(笑)」
「じゃぁしゃーないな。来週また宜しく」
「ハイハイ(笑)」
ということで
昨夜3回目の餃子デーとなった次第でございます
「お父さん、あと3袋買っておいたからね」
悪魔のような顔をしてさらっと言う家内の顔が
羽根つき餃子に見えてきました
最後までご愛読ありがとうございます
誰か助けて!!
Posted at 09:39