【祭り囃子とお神輿と】
「お父さんちょっと見て来る！
凄いよお神輿！」
私の返事を待つことなく
毎年この時期になると
二階にあるオフィスのドアを勢いよく開け
家内が降りていき
目の前の山車を目で追っているのだ
「去年もその前の年も同じこと言ってた。。」
神輿を担ぐ若者や先導する人！人！人！で
ベランダから乗り出して見ていると
「そこどいて！！危ないで！！」
「ドンドン！！ドンドン！！」
祭り囃子の音とギャラリーの歓声と
警備の方の声で
目の前の道路が埋め尽くされていた
私も同じように下に降りて
見に行けばいいのだけれど
せっかくこの二階のベランダから
全体が充分過ぎるほど丸見えなのを
ありがたく活かしたいのです
「お父さん、素晴らしいわぁ。
やっぱり若い人は声が良いね
凄いよ！わっしょい！！わっしょい！！って」
興奮冷めやらぬ家内の声の方が高い？と思うのです
さらに
「お父さんならあのお神輿担ぐなんか
無理やろね、絶対重たいしね
あーしんど。。って言いそうハハハハハ！！」
「鍛えてるんやって、俺は無理に決まってるわ」
「だよね（笑）
あー！あのおじさんみたいだったら出来るかもよ！
ほら見て、一番前で笛吹いてる人！
ほら！あの人！楽そうよ」
「あの人が一番偉いと思うできっと。。」
「そやろね、でも若者は良いよね本当
元気が良い！！！
なんかパワー貰えるね！！」
「お母さんも参加するか？」
「私？絶対無理！！（笑）
さぁお仕事！お仕事！！」
そう言って踵を返し椅子に着席
ハイ。ひとりで完結。。
過ぎ去ったお神輿のあと
いつものように静かな歩道に
おばあちゃんが犬の散歩に
何もなかったかのように
犬が幸せそうな顔をして
足を上げオシッコを。。
お神輿が過ぎ去るのを待っていたのだろうか？
最後までご愛読ありがとうございます
お祭りのあとが
なんだか気持ちが寂しくなるんだよなぁ。。
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Posted at 09:39