”悲しいくらい、家族”
「バタバタバタバタ！！！」
「あれっ、ちょー君どうしたの？」
「わぁぁああああああ！！！
オシッコしてる！！」
時計を見ると、午前4時18分。。。。
私と家内と、家内の腕の中に
まるで、それは母親に
大切に抱かれた赤ん坊の様に
我が家の愛犬チョコが眠っている
しかし、その時は突然にやってきた。。
急に、チョコが
包まった布団から、抜け出て来た。。
それも、かなり慌てて。。
きっと、オシッコをしてる
夢でも見たのだろう。。
私達の布団の足元に
急いで出て来たと思ったら
「シャァあああ。。。」
「アカン！！！アカン！！！チョコ！！！」
チョコは、オシッコの躾は
人並みにして来た家内なのですが
本日やってしまったのです。。
それも、夜中の4時！！！
「わぁぁああああああ！！！
くさー！！！アカン！！アカン！！」
「どうしたん？チョコ？大丈夫？」
「大丈夫やろか？
急に？オシッコて。。歳やろか？」
そんな悠長な事は言ってられない。。
頭は、完全に冴えてきた！！！
「どうする？お父さん？」
「よっしゃー！！
ついでに、布団丸ごと洗いに行こ！」
「はぁああああ？こんな時間に？」
「洗濯乾燥機のデカイのんで
丸ごと洗いしたらええねん。」
「ちょうど、私達の間
どっちの布団にもかかってるわ。。。」
「大丈夫や、チョコ、気にするな
歳いったらオシッコも近いわな（笑）」
「チョコ、怒られる思ってんのやね。。」
「まぁこの機会に、全部洗おう！
それがええわ！」
「開いてるかな？こんな時間？」
「まぁ、とにかく運ぼ。」
それから、掛け布団、シーツ
枕カバー、敷布団。。
二人分の、寝床！！そのまま移動！！！
夜中に
「エイッチニ！！ほら、重たい！！」
と車に何とか乗せようとしたら
チョコが足元で
「俺も行きたーい！！」
とじゃれつく。。。
”君が原因やろ！！”と思いながらも
「お母さん、どうする？チョコ？連れて行く？」
「そりゃ、行きたいと、思うよ。
仕方ないもんね
チョー君はわざとと違うもんね。。」
「わざとじゃ！！」
いつの間にか、私がチョコを
怒っているかの図式になっている。。
9歳になったチョコは
きっと我々と同じ年齢になっている。。
家内の甘やかし方は
ほぼ絶望的になっていて。。
きっと、もう悲しいくらい家族。。
になっている。。
後部座席一杯に詰まった、布団を
バックミラーで見ながら
家内の首元で
「どこ行くん？」
みたいに乗り出して前を見ているチョコ。。
子供達がそれぞれ、自立し
私達にとってかけがえのない
家族である この小さなおじさん？に
いつの日かお別れをしなければ
イケナイ日が来るんだろうなぁと。。
ボンヤリ考えながら。。
「お父さんラッキー！！！！
あそこ！！！開いてる！！！」
「ホンマや！！良かった！！！
良かった！！チョコ開いてる！！」
何が良かったのか
わからない小さなおじさんは。。
「よっしゃー！！！開いてる！！！」
と眼を大きく開き更に身体を伸ばし
大きな欠伸をした。。
「眠たいの？チョコ？」
「アホ！！こっちが眠たいわ！」
「でも、良かったね、お布団洗えてね。。
あっ、それから、チョコ、オシッコさしたら？」
「はいはい。。。」
家内の思う様にさせてあげよう。。
何てったって家族だもんね。。。
最後までご愛読ありがとうございます。
チョコ、頼むから、オシッコしないでね。。
お布団で。。
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Posted at 09:19
